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「白井晟一の手と目」販売開始。
建築家の息づかいを感じた写真撮影

1950年代〜80年代初頭まで活躍した建築家、白井晟一。「親和銀行佐世保本店」にて日本建築学会賞、建築年鑑賞、毎日芸術賞、日本芸術院賞などを受賞。東京都内ではノアビル、松濤美術館など、現在でも各地に強い個性を放つ作品が現存しています。

  • 白井晟一がドアノブなどに好んで使ったアメリカ「シラーゲ社」の金物
  • 17世紀のペルガメント(羊皮紙全装)洋古書と、背景はキリストの物語が描かれたパッチワーク

※掲載写真は、白井晟一建築研究所、オフィス・テレミートおよび鹿島出版会の許可なく転載・流用することを禁じます。

この本の編者であり、お孫さんにあたる白井原多氏から、本に掲載予定の写真をどう撮影すべきかご相談を受け、外部スタジオでの物撮りも考えました。しかし、お話を伺ううちに、かつて晟一氏が住まわれたこともあり、撮影対象の品々が、今も大切に保存されている1952年完成のアトリエNo.5(現白井晟一建築研究所)にて撮影するのが最適だろうとの結論に至りました。 そして、猛暑の続く8月、本のテーマである「手描きのスケッチ集」「講演手講ノート」「写真アルバム」の扉ページ用写真のほか、「日常の彩り」として、身近に置かれていた骨董、そしてご自身が使われた品々を、アトリエに通い、晟一氏が生活された同じ空気と空間の中、南に配された大きなガラス窓から柔らかく差し込む自然光を主な光源として撮影を行いました。

出版された本は、編集の川嶋勝氏をはじめ、装幀の工藤強勝氏など関係者の方々の強い思いと丁寧な仕事により、上品で、上質な仕上がりになりました。これまでの関係図書にはなかった、晟一氏の手と目、そして息づかいまでも感じられる書籍です。

「白井晟一の手と目」

編者 白井原多/出版 鹿島出版会

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