Office Thelemitcs

STORY

| 自由研究室 |
テレビの音も聴けるワイヤレススピーカーが欲しい!

どのワイヤレススピーカーを選ぶ?
Beoplay M3レビュー

Beoplay M3(バング&オルフセン)

結論を言ってしまうと、Bang & Olufsen(バング & オルフセン)のBeoplay M3を選びました。
テレビとワイヤレススピーカーをワイヤレスでつなぐ方法は「テレビの音はワイヤレスでスピーカーから出せるのか?」で分かりました。でも同時に「テレビ周りが機器と配線でごちゃつきそうでスマートではない。」と判断した結果、アナログのステレオミニジャック入力端子でテレビとスピーカーとつないでみることにしました。

なぜ「Beoplay M3」を選んだのか?

電源コードはパワーの源

Beoplay M3は電源にコードを差して使います。従って、外に持ち出すことはできません。でも、大きさはW112 x H151 x D140mm、重さは1.46kgのコンパクトなサイズなので、コンセントがある場所なら移動できなくはありません。電源コード接続タイプのワイヤレススピーカーは、ポータブルタイプのスピーカーに比べパワー(ワット数が大きい)に余裕があります。パワーがあるということは、同じスピードで走っても、排気量の違いで車の乗り心地に差が出るような感じです。同じくパワーのありそうな、BOSE HOME SPEAKER 500やBose Solo 5 TV sound systemも電源コードタイプでした。電源接続で得られるパワーは、消費電力を抑えたいモバイル性能と、トレードオフというところです。手軽に、気軽に…というコンセプトからは少し外れますが、更なるパワーを求める人には、ワンランク上のBeoplay M5という製品もあります。
また、メリットと考えるかデメリットと考えるか、人によって考えが違うかもしれませんが、Beoplay M3では、電源コード差しっぱなしで自動電源OFF機能や電源スイッチそのものがありません。待機時の消費電力が気になる人は気になると思いますが、思いついたその時その場所から、すぐ音を鳴らすことができます。

どんな部屋にも馴染むインテリア性

アウトドアで使うことを目的としていたら、全く違う選択になっていました。今回は、部屋で使うことを前提としていたので、インテリア性も重視しました。
「候補にしたワイヤレススピーカー」で紹介してきたスピーカーは、機能美を追求した、どれも良いデザインだと思います。中でも、プロダクトとしての質感や完成度は、BOSEのSOUNDLINK REVOLVEが最も高いと思います。
Beoplay M3には、ファブリックが使われたスピーカーカバーと楕円形と言ったらいいのでしょうか、他のスピーカーには見られない独特なフォルムに、高いデザイン性とともに、温かみや主張しすぎない心地よさのようなもの感じました。きっと、スピーカーの存在を感じさせない品の良いオブジェでも飾ってあるかのように、どんな部屋にもしっくりと馴染むと思います。

アナログ有線接続でも遅延が起きる問題

ところで、「テレビの音はワイヤレスでスピーカーから出せるのか?」で、ステレオミニジャック入力端子で、テレビとスピーカーをアナログの有線接続しても、映像と音に遅延(ズレ)が出る可能性がある、という事実を突き止めていました。それはどうなったのでしょう。
その解決方法が「Beoplay M3」で見つかったのです。
セッティングを行うアプリから「Use for video」という項目をONに。たったこれだけで、あれだけ気にしていた遅延問題は、全く感じられないレベルになったのです。 残念ながら、他のワイヤレススピーカーについて検証はしていません。サウンドバーのように、テレビ専用のスピーカーならそもそも遅延がないのかもしれません。他のスピーカーも、何らかの解決策があるのかもしれませんが、音声だけでなく、ムービーやゲームを楽しもうと思っている人は、確認しておくのが良いと思います。

AirPlay

Appleの説明によれば「AirPlayを使えば、ビデオ、写真、音楽などを、Apple製デバイスからあなたのApple TVやお気に入りのスピーカーにストリーミングできます。」とのことです。iPhoneやiPad、Macなど、Apple製品を使っていれば、このワイヤレス機能を利用できます。BOSE HOME SPEAKER 500でもAirplay 2にも対応など、ワイヤレススピーカーでも対応製品が多くなってきました。
実は、よく知らなかったのですが、これが大変便利。
手持ちのデバイスとスピーカーをBluetoothでペアリングする時、時間がかかってイラついた時はありませんか?
AirPlayなら、簡単にスピーカーに接続したりそれを解除することができます。また、音質の面でも、Bluetoothの一般的なコーデックであるSBCよりも、音質が劣化がないというApple Losslessというコーデックで通信されます。
但し、AirPlayを使うためには、インターネット接続などで、既にWi-Fiネットワークを利用していることが前提です。通信範囲は、このネットワーク内になるので、使っているWi-Fiルータの性能次第です。Wi-Fiが飛んている部屋なら、どこでも使えます。

Beoplay M3のセッティング

何はともあれ、「Beoplay App」をスマホにダウンロードします。これを起動すると自動的にスピーカーのファームチェックや、もしかしたらバージョンアップなどしているのかもしれせん、しばらく待ちます。後は、「セッティング」と言っても至ってシンプルなものです。先にお話したように、ムービーやゲームを楽しもう、テレビにつなごうと思っている人は、「SETTINGS」の画面で、「Use for video」にチェックを入れておきましょう。「SOUND PROFILE」では、サウンドの広がりや響き方を選ぶことができます。「Free」「Wall」「Coner」の3つで、スピーカーの置き場所を決めたら、好みのサウンド・プロフィールを探してみると良いと思います。最も広がりがあり低音が響くのは「Free」のようでした。

中低音にツヤと伸びのある解像感の高いサウンド

肝心のサウンドですが、「中低音に伸びのある解像感の高い音」という印象を持ちました。ただ、ステレオのオーディオシステムを持っている人には、響き感が強く感じるかもしれません。反響の良い空間…例えばお風呂などで音楽を聴いているような感じです。「候補にしたワイヤレススピーカー」で触れましたが、スピーカーの配置的には指向性ながら、サウンドが全方向に広がるような造りをしていますから、こうした全指向性(無指向性)スピーカーの特徴だと思います。
テレビをつないだ時の印象は、ニュースなど普通の番組を見ている時は、このスピーカーから音が出ているという特別な感じはあまりしません。ただCMに流れるBGMなどでは、広がりと厚みのあるサウンドにハッとします。映画の重低音シーンでは、テレビのスピーカーの比ではありません。 スピーカーのパワーについては、ワンランク上のBeoplay M5という製品も紹介しましたが、M3でも20畳くらいの部屋でパワー不足は感じません。まだまだかなり余裕がありそうです。ボリュームを小さく絞るより、少し上げたほうが抜けが良くなるようです。もしそれ以上の広さがある空間で使うなら、「候補にしたワイヤレススピーカー」で紹介したDenon(デノン)の「DSB250BT」か、やや小さめの「DSB150BT」を2台購入してステレオペアリングとした方が満足度が高そうです。
または、「MULTIROOM」という機能があり、「Bang & Olufsen(バング & オルフセン)」のスピーカーシリーズ、Beoplay A9、M5など 「MULTIROOM」に対応した機種と「Beolink Multiroom」というアプリを使ってリンクさせることもできるそうです。

Beoplay M3の構造

操作性の問題

設置や設定、ワイヤレス機能については問題なしです。不満な点としては、ボリューム調整の方法です。
ハードウェア的には、ボリュームのボタンがスピーカーの背面についているため、操作がしにくい。一番使いにくいのは、スピーカー側のボリュームと、デバイス側のボリュームが、それぞれ独立していてくれたら良かったのですが、連動している点です。
「デバイス側」というのは、テレビだったりスマホだったりPCだったりするわけですが、これらの音をスピーカーで鳴らす場合、ちょうど良いボリュームというのは一緒ではありません。ちょっと分かりにくかったかもしれませんが、スマホ側で、ちょうど良いと思って調整したボリュームが、テレビに切り替えて聴くと小さすぎて聞こえなかったりします。そこでテレビ側の音量を上げますが、目盛り足りなくなりそうな90とかにしてちょうど良くなります。そりゃないだろうということで、スピーカー側のボリュームを上げ、テレビ側の音量をせめて50ほどに下げます。ですが、次にスマホに切り替えた時には、テレビでスピーカー側のボリュームを上げたので大音量で鳴り出します。仕方なくまたスマホでボリュームを下げます。またはスピーカー側のボリュームを小さくすると、スマホ側のボリュームも連動して小さくなり・・・もう面倒!お願いですからボリュームの連動はやめてください。

最後に

手軽に「テレビの音も聴けるワイヤレススピーカー」探しの長い長い旅は、ようやく終えました。ワイヤレス事情にも、妙に詳しくなりました。AmazonのAlexa対応「Fire TV Stick」でイラついているレベルなので、スマートスピーカーについては、もう少し様子を見たいと思います。AIよりも、今回は、スピーカーそのものの性能や使い勝手を第一に研究してきました。

最終的に満足できたか、というと、「まぁまぁ満足の★★★」くらいでしょうか。それなりに良い音で、大きなステレオセットよりも毎日便利に使っていることは間違いありません。Beoplay M3も部屋の一員として、昔から居たかのように馴染んでいます。

ワイヤレススピーカーには、人によって求める機能や使い方がそれぞれだと思います。今回の研究が、より良いサウンド・ライフの参考になれば幸いです。